売掛金とは、掛取引により生じた債権(売主側の権利)のことです。掛取引とは代金を後に支払う約束で商品を売ることですから、売掛金は分かりやすく言うと未払い代金のことだということになります。逆に掛取引から生じた債務(買主側の支払義務)が買掛金です。
現実の商取引では、商品の引き渡しと引き換えにその商品の代金が支払われる場合よりも、商品の引き渡し後一定の期間が経過した後に代金が支払われる形の取引の方が多くなっています。多くの取引がある企業において、商品引き渡し時にいちいち現金を準備するのでは、現金の管理に大変なコストとリスクが生じてしまいますし、買主側としては購入した商品を転売した利益から代金を支払うのが便利ですから、掛取引が商取引の主流となるのは当然のことといえます。
この掛取引では、取引をする都度、売主は未払いの債権を一時的に抱えることになります。もちろん、約束の期日に支払いが行われれば何も問題はありませんが、商品の引き渡し後に買主の経営が悪化するなどして約束の期日に代金が支払われないということも起こり得ます。
この代金不払いのリスクを完全に避けるには、掛取引をしないのが一番ですが、先にも述べたとおり現実の商取引では掛取引が一般ですから、掛取引を一切しないということは実際には困難です。
そこで、代金不払いのリスクを減らすための対策として考えられるものをいくつか挙げてみます。
掛取引は信用取引ですから、経済的信用に不安がある取引先とは取引を控えるのが1つの対策になります。
手形を利用することで、手形割引による早期の代金回収が可能になりますし、不渡りを避けるため買主も決済に努力するという効果もあります。
買主の経営に大きな影響を与えるような金額の取引については、連帯保証人以外に物的担保を求めることも検討すべきです。
ただ、これらの対策を講じても代金不払いが生ずることはあり得なくはありません。
その場合には、訴訟や差押えなどの強制執行手続を取ることも視野に入れて売掛金回収への努力をすることになりますが、その点については別項で説明することにします。
掛取引をしないで済む業種を除き、売掛金が支払われないリスクは商取引にはつきものといえます。したがって、取引先の適切な選択も含めて、漫然と取引を進めることを避け、常に取引先の状態を十分注意しておくことが必要です。
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